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【U-20日本代表】松木玖生のゴールでセネガル撃破!

2023年5月24日 |

グループC 第1節 U-20セネガル代表 0-1 U-20 日本代表 @ ラ・プラタ・スタジアム(ラ・プラタ)
2023年5月21日 18:00(日本時間 5月22日 6:00)kickoff J SPORTS BSフジ182
U-20 日本代表:松木玖生 15(福井太智)

日本の初戦はアフリカチャンピオンのセネガル。U-20アフリカネーションズカップ全6戦を14ゴール無失点と圧倒的な強さで勝ち上がってきた。日本代表にとってグループステージ最強の相手だ。高い身体能力とスキル、豊富な運動量で相手を圧倒する。

日本はセネガル左サイドのサンバ・ディアロ対策として、右サイドに高井幸大を入れてきた。センターバックにチェイス・アンリと田中隼人を組ませ、左サイドの高橋仁胡が高い位置をとる変則3バックとし、中盤の底は福井太智がアンカー、佐野航大がダイナモとして入り、最終ラインをプロテクトした。1トップに熊田直紀を置き、松木玖生が衛星のように動き回り、右サイドに永長鷹虎、左サイドに北野颯太が入って仕掛けを担った。

日本は前半キックオフから、ハイプレスを仕掛けてセネガルゴールに迫った。7分には左サイド福井太智からのクロスをニアで田中隼人がヘッド、10分には左サイド佐野航大のクロスをニアで松木玖生がヘッドと決定機を作る。さらに15分、右サイドで高井幸大がクリアボールを拾うと永長鷹虎、福井太智、松木玖生と中央につないで松木玖生が左足でミドルをゴール右隅に突き刺して先制した。

先制して落ち着いたのか、日本のプレスがあまりかからなくなり、セネガルの攻勢が強くなっていく。日本はボールを奪って繋ごうとするがセネガルのハイプレスに苦しみ、前線で孤立した熊田直紀がボールをキープすることも難しくなり、押し上げもままならない。21分には左サイドのバッセのクロスをサンバ・ディアロがシュート。こぼれ球に先に反応したファイが落として、サンバ・ディアロがゴールネットを揺らした。同点ゴールかと思われたがVARチェックが入り、オフサイドでノーゴールの判定となった。バッセのクロスにサンバ・ディアロがあわせた時点でファイのポジションがオフサイド。しかし、チェイス・アンリがブロックしたこぼれに反応が遅れたことでの失点は修正しなければならないだろう。

セネガルはその後、左サイドからの仕掛けでチャンスを作ろうとしたが、高井幸大とチェイス・アンリが粘り強い守備で決定機を作らせなかった。

後半に入り、富樫剛一監督は永長鷹虎に代えて山根陸を投入する。山根陸をアンカーにして右サイドに佐野航大を上げてセネガルの仕掛けをケアする交代は、キックオフ直後こそ佐野航大の仕掛けでチャンスを作ったが、徐々に1トップと2列目以降の距離が離れるようになり、孤立した熊田直紀のポストプレーが味方に収まらなくなってくる。クリアしたセカンドボールもほとんど拾えず、セネガルが右サイド、左サイドに展開して猛攻を仕掛けてきた。67分には左サイドでサンバ・ディアロがターンしてポケット付近からのミドルで狙うがわずかにゴール右に外れ、72分には左サイドのサノからのロングフィードで抜け出したフェイが、フリーでシュートを撃つがクロスバーの上と決定機を作られながらも無失点に抑えた日本がセネガルを下して勝ち点3を獲得した。

一瞬も気が抜けない相手に、集中して守れたこと、体をぶつけて十分な態勢でセネガルにプレーさせなかったこと、ミスがあってもすぐに選手同士で話し合って修正できたのは見事だった。とはいえ、セネガルの身体能力の高さにアジャストできず、マークを剥がされて決定機を作られたのは反省材料。コロンビア戦まで中2日しかないが、きっちり修正してノックアウトステージ進出を決めたい。

Profile

今里浩紀

1968年愛媛県生まれ。JFA公認C級コーチ。1982年ワールドカップスペイン大会と「キャプテン翼」でサッカーの面白さに目覚める。出版社で編集者として活動、現在はフリー。


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