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【ベガルタ仙台】ホーム連敗後のアウェイでの勝ち点3! ここから浮上だ!

2023年4月12日 |

明治安田生命J2リーグ 第8節
甲府 0-3 仙台 @ JIT リサイクルインク スタジアム
2023年4月8日 13:03 Kickoff
仙台:中島 25(秋山),山田 45+2(中島),郷家 51(菅田)

第6節 仙台 2-3 金沢

ホームで連勝を狙った仙台だが、前半からミスを連発。金沢があっという間に3点のリードを奪う。9分、金沢のFKから仙台のクリアミスを拾って石原がミドルを突き刺して先制。18分、CKから林がヘッドで決めて追加点。そして23分、仙台のビルドアップのパスを藤村が引っかけて奪い、そのままループを決めた。仙台は猛攻を仕掛けたものの氣田のPKと終了間際のゴールにとどまり、逆転することはできなかった。

第7節 仙台 0-1 長崎

システムを4-4-2に変えて臨んだ長崎戦。序盤から仙台が決定機を何度も作るが、長崎のGK波多野のビッグセーブもあってゴールを奪えない。ゴールレスで折り返した50分、長崎が先制する。カウンターを仕掛けて右サイドの増山から前線へのパス。宮城が抜け出して左サイドへのパス、フアンマがカットインしてのシュートを決めた。仙台はパスが繋がり、長崎ゴールに何度も迫るが決めきれず。ホームで2連敗となった。

第8節はアウェイの甲府戦。昨シーズン天皇杯チャンピオンで、今シーズンはJ2と並行してAFCチャンピオンズリーグを戦う。今季は4位と好調で仙台が浮上のきっかけを掴むには格好の相手だ。2年前まで伊藤彰監督が指揮していたこともあり、相手のことはよく知っている。連携不足、決定力不足が問題だが、前節からシステム変更したフォーメーション4-4-2でゲームに臨んだ。

前半風上の仙台が強風を活かして攻め込み、25分に先制する。エヴェルトンがクリアボールを拾うと左サイドへ展開。秋山のアーリークロスが甲府の選手に当たってファーにこぼれたところに、走り込んだ中島が合わせてネットを揺らした。リフレクトがあってもボールに合わせた中島は見事で、エヴェルトンがボールを奪ってからアーリークロスまでシンプルなプレーで甲府に対応できる時間を与えなかった。

さらに前半終了間際の47分、中島から前線へのスルーパスに反応した山田がダイレクトで流し込んで0-2とリードする。前へ引っ張った山田と走り込む足下へピタリとスルーパスを通した中島。コミュニケーションがうまく行っているのだろう、コンビネーションプレーが狙い通りに決まってのゴールだった。一方の甲府はクリアボールが戻ってくるほどの強風に苦しみ、対応できないまま前半を終えた。

後半に入って51分。仙台は中島のCKをファーで菅田が折り返し、郷家がヘッドでコースを変えて3点目のネットを揺らした。セットプレーでファーに構える菅田を狙うとほぼ勝てるため、ファーを狙っての折り返しは仙台の武器になりそうだ。

甲府は風上に回り、何度もゴールに迫ったがゴールを割ることができず。三平、ウタカのふたりともハードマークで仕事をほとんどさせなかった。

開幕から決定力不足に苦しんでいた仙台だが、前節からのシステム変更とプレーのシンプル化が功を奏したのか3ゴールと爆発。怪我人が多く、選手もころころと変更と試行錯誤が続いていたが、アウェイで勝ち点3と結果を出した。ミッドウィークの第9節、週末の第10節と連戦だが、連勝して順位を上げていきたい。

Profile

今里浩紀

1968年愛媛県生まれ。JFA公認C級コーチ。1982年ワールドカップスペイン大会と「キャプテン翼」でサッカーの面白さに目覚める。出版社で編集者として活動、現在はフリー。


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