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日本代表はいかに戦うべきなのか

2022年9月21日 |

キリンチャレンジカップ2022 日本(24位) vs. アメリカ(14位)
試合会場:デュッセルドルフ・アレーナ(ドイツ・デュッセルドルフ)
21:25キックオフ予定(日本時間)9月23日
フジテレビ系列にて全国生中継(一部地域のぞく)

キリンチャレンジカップ2022 日本(24位) vs. エクアドル(44位)
試合会場:デュッセルドルフ・アレーナ(ドイツ・デュッセルドルフ)
20:55キックオフ予定(日本時間)9月27日
TBS系列にて全国生中継

ドイツ・デュッセルドルフ

日本サッカー協会は15日、ドイツ遠征に臨む日本代表30名を発表しました。

GK
川島永嗣(ストラスブール/フランス)
権田修一(清水エスパルス)
シュミット・ダニエル(シントトロイデンVV/ベルギー)
谷晃生(湘南ベルマーレ)

DF
長友佑都(FC東京)
吉田麻也(シャルケ04/ドイツ)
酒井宏樹(浦和レッズ)
谷口彰悟(川崎フロンターレ)
山根視来(川崎フロンターレ)
中山雄太(ハダースフィールド・タウンFC/イングランド2部)
富安健洋(アーセナル/イングランド)
伊藤洋輝(VfBシュツットガルト/ドイツ)
瀬古歩夢(グラスホッパーCZ/スイス)

MF
原口元気(FCウニオン・ベルリン/ドイツ)
柴崎岳(CDレガネス/スペイン2部)
遠藤航(VfBシュツットガルト/ドイツ)
守田英正(スポルティングCP/ポルトガル)
鎌田大地(アイントラハト・フランクフルト/ドイツ)
田中碧(フォルトナ・デュッセルドルフ/ドイツ2部)
相馬勇紀(名古屋グランパス)
旗手怜央(セルティック/スコットランド)

FW
伊東純也(スタッド・ランス/フランス)
南野拓実(ASモナコ/フランス)
古橋亨梧(セルティック/スコットランド)
久保建英(レアル・ソシエダ/スペイン)
堂安律(SCフライブルク/ドイツ)
三苫薫(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC/イングランド)
前田大然(セルティック/スコットランド)
上田綺世(セルクル・ブルージュKSV/ベルギー)
町野修斗(湘南ベルマーレ)

ワールドカップカタール2022へ向けて強化試合は9月のアメリカ戦、エクアドル戦、11月のカナダ戦の3試合です。日本代表は本戦で決勝トーナメントに残るために、攻撃をブラッシュアップし、ハーフスペースを使う世界最先端のアタッキングサッカーに対応できる守備を構築する必要があります。

日本の攻撃は右サイドの伊東純也に偏りがちで、左サイドからスペースへ飛び出す南野拓実、ドリブルで仕掛ける三苫薫、相馬勇紀と駒は揃っているもののまだまだ機能しているとは言えません。インサイドハーフに入るであろう鎌田大地、田中碧、久保建英がハーフスペースを使ってボックス内へ侵入するコースを作れれば決定機を作れます。アメリカ戦、エクアドル戦ではボックス角付近へワイドからカットインする攻撃パターンに合わせてボックス内へ選手が飛び込めば決定機が生まれます。右サイドの伊東の外側を酒井宏樹が、左サイドの南野拓実の外側を長友が上がれば攻撃パターンも増えて、本戦でもドイツ、スペインに通用するはずです。

守備は日本がやりたいサッカーをどうやって止めるかが課題となります。ドイツもスペインもボックス角のハーフスペースにパスを通して起点とし、外へ振ってのクロス、あるいはボックス内で繋いでシュートというパターンを得意としています。ドイツはボックス内に多くの選手をなだれ込ませて分厚い攻めがあり、スペインは狭いスペースでも正確に繋ぎます。いかにして万全の体勢でシュートを撃たせず、クリアできるかが重要になります。

アメリカはプリシッチが右サイドからも左サイドからも仕掛けられて、ボックス内で細かく繋ぐ技術もあります。エクアドルは両サイドの裏のスペースを使うのが上手く、サイドからのクロスは正確です。跳ね返しても味方の出足が速くセカンドボールを拾って組み立ててきます。ボックス内でのファールはペナルティーキックを与えることになるため、細心の注意を払ってボールを奪取する必要があります。今までのようにスペースを埋める守備では、いつかほころんでしまうでしょう。コースを予測してピンチの前にボールを刈り取る守備ができるかどうか、ドイツ遠征の2戦ではぜひ試してほしいと思っています。そして、できるならクリアボールを味方に繋いで、分厚い攻撃ができるとさらに期待が高まります。

最後に、交代枠の使い方も注目です。本戦ではハーフタイムを除く1試合3回までの交代機会(最大4回)で最大5人まで選手交代ができます。試合展開によってはリードしている場面、リードされている場面があり、監督の選手交代によってゲームの流れを変えることが重要になってきます。アメリカ戦、エクアドル戦で森保監督による選手交代から日本が何度もチャンスを作る流れになれば、日本代表は戦う準備が整っていると感じられるのではないでしょうか。

Profile

今里浩紀

1968年愛媛県生まれ。JFA公認C級コーチ。1982年ワールドカップスペイン大会と「キャプテン翼」でサッカーの面白さに目覚める。出版社で編集者として活動、現在はフリー。


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