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球春到来〜日本全国に最高の週末がやってきた(前編)

2022年2月26日 |

Jリーグがお客様の元に届けられることになり、自分自身、大変ワクワクしている状況です」

Jリーグ・キックオフカンファレンスがオンラインで行われた15日、1人の蹴球人が印象的な言葉を残してくれた。

その人物の名は、村井満(むらい・みつる)。

2020年のビジネスカンファレンスの村井満チェアマン/撮影 GayaR Magazine STAFF

第5代日本プロサッカーリーグ理事長、「村井チェアマン」としてお馴染みの、62歳。(2022年)3月15日に任期満了(8年)を迎えようとしている。

「8年経っても、こういう場面ではドキドキもワクワクもします」

ドキドキ、ワクワクするJリーグ、まるでサッカー少年のような表現でリーグ開幕を告げたような瞬間だった。

「(金曜夜から週末にかけて)一気にJリーグがお客様の元に届けられることになり、自分自身、大変ワクワクしている状況です。」

2月18日(金)、川崎フロンターレとFC東京のナイトゲーム“多摩川クラシコ”を皮切りに2022年のJリーグが開幕。

チェアマンとしての8年間は、メディアだけでなく、ファン・サポーターにもリアルタイムで様々なメッセージを発信を続けてきた。全国のファン・サポーターからの信頼も厚く、365日24時間体制のメディア対応や激務をこなす、体育会系。

さらに、Jリーグの運営や事務局、オフィスなどでもユニークな経営方針を実践し、歴史ある日本プロサッカーリーグに、静かな改革をもたらした重要人物の1人だろう。

開幕直前の15日、2022Jリーグ・キックオフカンファレンスがオンラインで行われた。取材中、筆者はちょうど2年前のワンシーンを思い返した。

世界中が新型ウィルスで大騒ぎとなるおよそ1週間前、2020年2月7日。「2020Jリーグビジネスカンファレンス」でチェアマンは、こんな発言を残している。

「Jリーグにとって、ファン・サポーターは太陽!」

ユニークな木のイラストをモチーフとしたプレゼン資料を展開し、チェアマンは背筋を伸ばしマイクを持っていた。

2020年のビジネスカンファレンスで展開された資料/撮影 GayaR Magazine STAFF

大きな木は、Jリーグ。木の根の部分をJ3、木をしっかりと支える幹の部分をJ2に例え、天高く長く伸びていく枝葉の部分をJ1に例えたのだ。

「Jリーグを使って頂いて、社会に還元していこう。地域の繋がり、笑顔を増やしていこう」

壇上で、少年のような笑顔で語ったメッセージも印象的だった2020年。あれから2年が経過し、新型ウィルスとの向き合いも大会運営の一つとして当たり前のように組み込まれた。

2022シーズンのJリーグは、もう始まっている。

J1は2月18日、J2は2月19日にそれぞれ開幕し、ルヴァンカップは2月23日に無事、開幕の時を迎えた。

「2年間の知見を土台にしながら、お客様と共に安心安全なスタジアム運営を心がけてまいります」

村井チェアマンの言葉の通り、Jリーグは2022シーズンも例年通り動き出している。コロナ禍でイレギュラーな対応も強いられるなか、クラブ、地域、サポーター、選手が一丸となって、Jリーグを支えている。

「3月15日が最終日になりますが、最後の最後までしっかり対応していくつもりですので、よろしくお願いします」

3月12日に開幕を予定しているJ3。チェアマンとしての慌ただしい日々は、まだまだ続きそうだ。今後の去就については、まだ明かされてはいないものの、蹴球人であり続けることに変わりはないだろう。

「今年はワールドカップ・イヤーということもあり、まずは日本代表がワールドカップの出場権を獲得することが前提ではありますけれど、必ずや出場権を手にしますし、その中でJでプレーする多くの選手が活躍してくれることを願っています」

人間・村井満のサッカー人生は、ワールドカップイヤーも慌ただしいはずだ。あくまで憶測だが、ファン・サポーターのようにドキドキワクワクしている姿がなんとなく想像できるのが凄い。

これまでもこれからも、村井さんにはJリーグの太陽でいてほしいなぁと願ってしまう。

Text&Phot / GayaR Magazine STAFF

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26日、村井さんのInstagramにはお茶目な投稿がポストされていた。

「明治安田生命J1リーグ第2節。今シーズンの見どころの一つ、王国静岡ダービー。ジュビロ磐田のホームスタジアムのヤマハスタジアム着くも、誰ひとりいない!時間を間違えたかと思いきや、スタジアムを間違えた。今日はエコパスタジアムでした。遅れて到着するや両チーム一歩も引かない展開のまま後半へ。」

どうやらエコパとヤマハをうっかり間違えたらしい。しかし、このSNSからは慌ただしい毎日を過ごしていることが明確となった。

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